赤の女王の仮説翔潤

夜中、前回のツアーの映像を見ていた。

何度見ても100満足だなんていうものはなくて。それどころかこんなのをファンに見せてたのかなんてモノまであった。

他のはどうなんだろうと不安になってきてしまって、福岡、札幌記録用の影像を見進めていくうちに、外は白と夜明けを迎えていた。

お疲れですか?

下地を塗ってもらっていたらメイクさんにそう声をかけられ苦笑する。

ちょっと夜更かししちゃって。肌に出ちゃってる?

松本さんには珍しくうっすらと隈が出ていたので気になったんです。

大丈夫、簡単に隠せる程度です

そっか、ごめんねよろしくお願いします

はあ、とため息をついて鏡を見れば、鏡越しにこっちを見ている翔さんとほんの一瞬だったけど目があった。

心配そうに見るその目には、

お前は何を言っても走る足を止めないけれど、無理はするな

そう言葉をのせているあなた。

大丈夫オレは言葉に出さず微笑みで伝える。

オレは翔さんみたいに器用じゃないし頭も良くない。だから翔さんに比べて出来ることが少ないんだ。

だから、いつあなたにもういらないと言われてしまうんじゃないか怖い。

あなたは交遊関係が広いからいつ誰に奪われてしまうかわからない。

しかも最近は報道なんてやりだしちゃって、ますます遠くの人になっちゃったみたいだ。

あなたにそれを言えばばかだなあって笑ってオレの不安を吹き飛ばしてくれるんだよね。

でも、それじゃあダメなんだ。可愛がってる後輩とどこが違うのさ。

翔さんの横で、翔さんと一緒に同じものを見る。

もちろん自分の力で。

だからオレはオレの出来る限り全力で走り続ける。

翔さんの横というオレの場所に居続けるために。

あなたはオレの目標。

あなたの横は、オレの場所。

ああ、でも、走り疲れたときは肩を貸してね。

そのなで肩は案外気持ちが良いんだよ?

知らなかったでしょ。

その場に留まる為には、全力で走り続けなければならない

2006年〜7年ぐらいの設定で書いてみました